スマートプラグは便利だ。コンセントに挿すだけで、照明や扇風機をスマホから動かせる。ただ、壁のスイッチで点ける照明には「挿す場所」がない。ここで登場するのが、スイッチの裏側に収まるSwitchBotリレースイッチ1だ。
壁の表情を変えず、家族の操作も変えず、スマホ・音声・タイマーだけを足す。想像してみてほしい。帰宅して玄関を開けた瞬間、廊下の照明が静かに点く。寝る前は「おやすみ」と言うだけで、家中の照明が消える。便利さが前に出るのではなく、生活の引っかかりだけが消えていく。
ただし、これはコンセント製品ではない。固定配線に接続するため、SwitchBot公式も電気工事士による施工を案内している。この記事では、日本公式で確認できるRelay Switch 1(リレースイッチ1)を基準に、買う前の配線チェック、Matter連携、ドライ接点、買わない条件まで、2026年7月16日時点の情報で整理する。
記事内の公式ストア・楽天市場・Amazonリンクにはアフィリエイトリンクを含みます。公式価格は確認時点の税込表示で、在庫・割引・送料は変動します。
日本公式の商品ページとSwitchBot Help Centerを再確認し、以前の記事に混ざっていた海外モデルの電流値や通信距離、保護機能、国内発売予定などの記述を整理しました。国内で確認できない1PM・2PMは、購入候補ではなく「海外ページを見るときの注意」として分けています。
先に結論:この3つが揃えば候補に入る
SwitchBotリレースイッチ1は、壁スイッチを見た目のままスマート化したい人に向く。一方、設置条件が合わなければ、購入後に施工で止まる。先に次を確認してほしい。
- 有資格者に依頼できる:固定配線への接続なので、メーカー案内どおり電気工事士へ相談できる。
- N線(中性線)が来ている:スイッチボックスまでN線が来ているかを、ブレーカーを触らず施工者に確認する。
- 負荷が6A以内:日本公式仕様の最大出力はAC/DCとも6A。大きな起動電流を持つ機器の代替リレーではない。
この3つのうち一つでも曖昧なら、いったん買わない判断が正解だ。賃貸や、工事を頼めない住まいなら、コンセントに挿すだけのスマートプラグ比較や、スイッチ表面に貼るSwitchBotボットの使い分けから始めるほうが早い。
日本公式で確認できる仕様
日本公式の商品ページで確認できるRelay Switch 1の仕様を、購入判断に必要な項目だけ抜き出した。
| 項目 | 日本公式の記載 |
|---|---|
| 本体サイズ | 42 × 36 × 16 ±0.5 mm |
| 重量 | 27 g |
| 入力 | AC 100–240V 50/60Hz、DC 24–48V・12V |
| 最大出力 | AC 6A / DC 6A |
| 通信 | Wi-Fi + Bluetooth Low Energy |
| 通信距離の目安 | BLE:屋内10m・屋外30m、Wi-Fi:屋内30m・屋外50m(環境依存) |
| 電力測定 | 非対応 |
| 過負荷保護 | 非対応 |
| 過熱時 | 内部温度100℃超で自動遮断 |
| 設置環境 | 屋内のみ |
| その他 | 調光非対応、PSE・TELEC |
数字を見ると、スマートプラグの代わりに何でもつなげる製品ではないと分かる。あくまで壁スイッチや低電力トリガーを、定格内でオン・オフするためのモジュールだ。電力を見える化したい人は、Relay Switch 1では目的が合わない。
1PM・2PMは日本版と混ぜない
SwitchBot Help CenterにはRelay Switch 1PM・2PMを含む海外モデルの差分ページがある。しかし、2026年7月12日に日本公式ストアで確認できる商品はRelay Switch 1だ。海外モデルの国内販売、PSE・技適、保証、価格、A8リンクの有無は別途確認が必要で、海外ページの仕様を日本版に転記してはいけない。
電力測定や2回路制御が目的なら、国内で正式に販売・施工条件が確認できる製品を待つか、電気工事士に代替案を相談する。検索結果に出てきた「1PM」「2PM」を、そのまま日本で買える前提にしないことが、今回のアップデートで最も大事な変更点だ。
設置前チェック:資格・N線・スペース
SwitchBot公式は、リレースイッチ1の設置を電気工事士に依頼するよう案内している。経済産業省も、住宅の固定配線に関わる電気工事には資格が必要な範囲があると説明している。無資格施工の手順を記事で再現することはしない。施工前に確認する項目を、施工者へ渡せる形にまとめる。
- N線:スイッチボックスまで中性線が来ているか。
- 収納寸法:本体42 × 36 × 16 mmに加え、端子と既存配線を収める余白があるか。
- 負荷:照明・機器の定格と起動電流が6A以内か。
- 環境:屋内で、湿気・結露・屋外露出がないか。
- 既存回路:調光器、複雑な多路配線、非常用回路などに該当しないか。
施工者には「この製品をこの回路に入れられるか」「N線はあるか」「収まるか」「別製品のほうが安全か」の4点を最初に聞けばいい。写真だけで判断できない場合は、壁プレートを外さず、専門家の現地確認を依頼する。
Matter・Wi-Fi・Bluetoothで広がる操作

リレースイッチ1はWi-FiとBluetooth Low Energyを使い、SwitchBotアプリからの遠隔操作やタイマーに対応する。Matter対応のスマートホーム機器と組み合わせれば、Apple Home、Google Home、Amazon Alexa、SmartThingsなど、家庭の環境に合わせた操作へ広げられる。
ただし「本体だけで家中のSwitchBot機器がMatter化する」という意味ではない。公式ヘルプでは、リレースイッチを軽量なゲートウェイとして使う場合、Bluetooth機器は最大2台までMatterブリッジできると案内されている。また、BLEゲートウェイとして中継できる機器数は最大10台。距離や壁材で通信品質は変わるので、カタログ値をそのまま自宅の保証値にしないことが大切だ。
音声操作を使う場合は、各プラットフォームに対応したスマートスピーカーやハブが別途必要になることがある。購入前に「SwitchBotアプリだけで使うのか」「家族のApple HomeやGoogle Homeに置くのか」を決めると、不要な機器を買わずに済む。SwitchBot Hub 3の役割を確認してから組み合わせても遅くない。
ドライ接点は「電圧を渡さない合図」に使う
Relay Switch 1の面白さは、ドライ接点(無電圧接点)に対応していることだ。これは機器へ電源を供給する端子ではなく、「接点が閉じた/開いた」という合図だけを渡す仕組みである。
ガレージドア、インターホン、門扉などに使える可能性はあるが、機器側がその接点方式と電圧条件に対応していることが前提だ。端子名が似ているからといって、100V機器へ直接つないでよいわけではない。対応表と施工図を確認できない機器には使わない。
この機能を目当てに買う場合は、商品名ではなく「相手側の入力仕様」を先に調べる。分からなければ、型番と取扱説明書を電気工事士へ渡して判断してもらう。ここを飛ばすと、安いモジュールが高い修理代に変わる。
プラグミニ・ボットとの違い
| 目的 | リレースイッチ1 | プラグミニ | ボット |
|---|---|---|---|
| 取り付け | 壁スイッチ裏。電気工事士へ依頼 | コンセントに挿す | 物理スイッチへ貼り付け |
| 外観 | ほぼ変わらない | コンセント周りに出る | 小型ボットが見える |
| 向く機器 | 壁スイッチで制御する照明など | コンセント接続の家電 | 押しボタン式の機器 |
| Matter | 対応(環境によりハブ等が必要) | 対応条件は製品・連携先で確認 | 連携方法はHub等が必要な場合あり |
| 電力測定 | なし | 製品仕様を確認 | なし |
リレースイッチ1を買う理由は「見た目を変えず、壁スイッチを家族の動線のまま遠隔操作したい」こと。買わない理由は「N線がない」「資格者へ頼めない」「6Aを超えそう」「賃貸で原状回復が不安」のどれか一つで十分だ。
見送った場合は、賃貸のスマートホーム化ガイドで工事不要の選択肢を確認しよう。すでにSwitchBotを使っているなら、ボットや開閉センサーとの組み合わせで、壁の中へ手を入れずに似た体験を作れる。
生活で使える自動化を3つ
帰宅後の廊下を点ける
開閉センサーが玄関ドアの開閉を検知し、日没後だけ廊下の照明を点ける。家族が帰宅するたびに壁スイッチを探す時間がなくなる。照明の消灯時間や明るさは、同居人の生活リズムに合わせて調整したい。
「おやすみ」で一括消灯
音声アシスタントやSwitchBotアプリのシーンで、複数のリレースイッチをまとめてオフにする。家族が物理スイッチを使っても、アプリ側の状態がずれないかを数日確認してから常用する。
玄関だけ遠隔確認
外出後に「消したか不安」と思ったとき、アプリで玄関・廊下の照明だけを確認してオフにする。防犯目的で常時点灯するのではなく、在宅状況と近隣環境に合わせる。スマートホームの安全対策も一緒に読んでほしい。
自動化は多いほど良いわけではない。最初は一つの照明、一つのシーンから始め、家族が迷わず使えることを確かめる。動かないときに手動へ戻れる設計が、長く使えるスマートホームの条件だ。
安全に使うための「しないこと」

日本公式の仕様では、Relay Switch 1に電力測定や過負荷保護はない。内部温度が100℃を超えた場合の自動遮断は案内されているが、これは定格超過を許容する機能ではない。AC/DC最大6Aを超えないこと、屋外で使わないこと、調光用途に流用しないことを守る。
- ブレーカーを落とすだけで自己施工しない。
- 6Aを超える機器や大きな起動電流の機器へ使わない。
- 屋外・水回り・結露する場所へ設置しない。
- 調光器や特殊回路は、対応可否を施工者と公式資料で確認する。
- 動作が不安定なら、繰り返し再投入せず電源を切って相談する。
買う場所と、購入前に見る表示
公式ストアの価格は、2026年7月12日に税込5,480円で確認した。カート内の割引、在庫、送料は変動するため、上のカードで購入直前に確認してほしい。
- SwitchBot公式:A8の公式ストア導線。製品仕様、施工条件、保証を確認できる。
- 楽天市場:リレースイッチ1は正式な商品アフィリエイトリンクを確認できなかったため、カードの「楽天市場で探す」は検索結果へ移動する導線として表示している。価格や販売元は遷移先で確認してほしい。
- Amazon:プログラム承認前のため、現時点ではボタンを出していない。
購入後に「思ったより工事が大きい」とならないよう、先に施工者へ写真・型番・定格を見せる。カードのクリック先で価格を確認すること自体が、買う前のチェックリストになる。
組み合わせるならこの4製品
リレースイッチ1は単体で完結するが、センサーやプラグを足すと「押す」から「暮らしが先回りする」へ変わる。用途がはっきりするものだけを並べた。
よくある質問
Q. Hub 2 / Hub 3は必須ですか?
リレースイッチ1の基本操作はSwitchBotアプリのWi-Fi接続で行える。一方、Matterの構成や他のBluetooth機器との連携では、スマートホーム側のコントローラーやHubが必要になる場合がある。自宅のApple Home・Google Home・Alexaの要件を確認してほしい。
Q. 電気工事士の資格は必要ですか?
壁内の固定配線へ接続する施工は、メーカーも有資格者への依頼を案内している。作業範囲は住宅の配線状況で変わるため、資格の有無を自己判断せず、電気工事士へ相談する。
Q. N線がない場合は?
N線が必要な製品なので、壁スイッチまで来ていなければ、そのまま購入しても設置できない。配線変更が必要になる可能性があるため、まず現地確認を依頼する。
Q. 電力使用量を測れますか?
日本公式のRelay Switch 1は電力測定に対応していない。電気代の見える化が目的なら、対応する製品を別に選ぶ。
Q. 調光できますか?
できない。公式ヘルプでもオン・オフ制御のみと案内されている。調光したい照明には、調光対応の別製品を検討する。
Q. 屋外で使えますか?
屋内用だ。屋外、雨の当たる場所、結露する場所には設置しない。
Q. 海外の1PM・2PMを買えばよいですか?
国内販売、PSE・技適、保証、施工条件が日本公式で確認できるまでは、この記事の購入候補に含めない。海外の仕様を日本版へ当てはめないこと。
Q. 賃貸でも使えますか?
大家・管理会社の許可と、有資格者による原状回復を含めた相談が必要になる。工事を避けたいなら、スマートプラグやSwitchBotボットを選ぶほうが現実的だ。
まとめ:壁の見た目を変えずに、操作だけ軽くする
SwitchBotリレースイッチ1は、壁スイッチの裏へ隠れて、照明や低電力トリガーのオン・オフをスマート化する製品だ。日本公式で確認できる最大出力はAC/DC 6A、電力測定と過負荷保護は非対応。N線、有資格施工、屋内設置という条件がある。
だから、万人向けの「とりあえず買う」製品ではない。条件が揃った家なら、壁の見た目と家族の操作を変えずに、帰宅・就寝・消し忘れの面倒を減らせる。条件が揃わない家なら、プラグミニやボットへ切り替えるほうが、結果的に早く快適になる。
公式カードで現在の価格と施工条件を確認し、迷う点が一つでも残れば、購入前に電気工事士へ相談してほしい。クリックの先で「買う/見送る」を決められる状態まで整えることが、いちばん無駄のない選び方だ。









